Thoeni社のコンポスト、バイオガス、MBAなどの技術紹介
Thoeni社は、密閉モジュール型コンポスト装置Thoeni Dynamic Module(TDM)を利用した先進的なコンポストプラント、乾式・湿式バイオガスプラントなど、有機性廃棄物のリサイクル、処理方法について様々な問題解決のお手伝いをさせていただきます。
コンポストプラント技術
Thoeni社は、独自の密閉モジュール型コンポスト装置Thoeni Dynamic Module(TDM)と、静置型好気性処理システムThoeni Static Module(TSM)を用いることにより、コンポストプラントにつきものの臭気の問題を解決しながら、良質のコンポストの生産が可能なプラントの実現を可能にしました。 Thoeni社の提案する理想的なコンポストプラントは、以下のようなプロセスでコンポスト処理が行われます。
1. 前処理(破砕、選別、均質化)
分別収集されたリサイクル可能な食品残渣などの有機性廃棄物は、破砕され、破砕後の粒度の違いによりスクリーン選別され、更に磁気選別によって金属が除去された後に次の工程の密閉モジュール型コンポスト装置TDMへ送られます。
2. 密閉モジュール型コンポスト装 TDMによる一次発酵
ムービングフロアを備えたコンテナ型の密閉された好気性発酵槽と、スパイラルコンベアシステムにより構成された密閉モジュール型コンポスト装置で、好気性発酵に最適な条件を持続させることにより、コンポスト処理が行なわれます。
この時、発酵槽内の温度は常にモニタリングされ、殺菌のために必要な温度域と時間が保たれるようにコントロールされます。
3. 静置型好気性発酵システム TSMまたはAirRailによる熟成工程
TDMで一定期間滞留した後に、自動切返し機構を持たない、エアレーションシステムだけを備えた静置型発酵システムTSMで熟成されます。
あるいは、AirRailシステムによって熟成されます。
AirRailシステムは、床面に敷設されたU字型のエアレーションのためのチャンネルです。 そのチャンネルの上にTDMで処理された後のコンポストを積み上げ、ゴアテックスカバーで覆うことにより熟成するシステムです。
更に低コストで熟成させる方法として、AirRailシステムのような金属製のチャンネルではなく、エアレーションシステムにホースを利用したエアチューブシステムもあります。
4. 選別工程
熟成工程の後、トロンメルにより粒度による選別が行なわれます。
粒度の大きなものは戻し堆肥として、原料と一緒にTDMに投入されます。
投入、排出、搬送システム
原料前処理ヤード、TDM、TSM間の原料、コンポストの搬送は、密閉されたスパイラルコンベアシステムによって行なわれます。
脱臭システム
TDM、TSM、搬送用のスパイラルコンベアシステムからの臭気はバイオフィルターで集中的に脱臭処理されます。
臭気のアンモニア濃度が高い場合は、スクラバを増設して対処します。
バイオガスプラント技術
バイオガスプラントに関しては、コンポガス社との提携による乾式バイオガスプラントと、Thoeni社独自の湿式バイオガスプラント技術である、AGROGASシステムと、NATURGASシステムによって再生可能エネルギー利用の提案を致しております。
コンポストとコンポガスシステム(乾式バイオガスプラント)との複合プラント
メタン発酵槽への投入前の原料の破砕、選別工程も、Thoeni社独自の技術によってレイアウトされます。
年間10,000tの有機性廃棄物を処理するプラントにおいても、常駐オペレーター1名で、全自動で運転しています。
コンポガス社の乾式メタン発酵槽を独自の技術による、撹拌システム、原料投入・加温システムで、より洗練されたシステムにしています。
メタン発酵槽排出口に直結したスクリュープレスも、Thoeni社独自で開発し、消化液の排出、脱水工程のトラブルを解消しました。
メタン発酵槽への投入前のバッファー槽、そして、消化液脱水後の固形分のコンポスト工程に、Thoeni社独自のコンポストプラント技術であるTDMを利用し、各工程をスパイラルコンベアシステムで連結することで、臭気の問題を解決しながら、トラブルフリーのシステムを実現しています。、
モジュール型メタン発酵槽 AGROGAS
チロル地方の小規模な畜産農家を対象にして開発された40ftコンテナのサイズのコンパクトなメタン発酵槽です。
コンパクトで、移動も簡単に行なえるため、畜産農家用のバイオガスプラント以外にも、各種メタン発酵の実験用としても利用されています。