Thoeni社のコンポストプラント
コンポストプラントの設備には、以下のような条件が求められます。
- 臭気対策を施しやすい設備であること。
- 殺菌のことも考慮し、発酵温度を管理しやすい設備であること。
- 機械トラブルが少なく、保守管理が容易な設備であること。
オーストリアのThoeni社は、このような条件を満たすシステムとして、密閉モジュール型強制一次発酵装置Thoeni Dynamic Module(TDM)を開発致しました。
Thoeni社は、TDM利用したコンポストプラント、好気性処理による廃棄物処理施設など、先進的なリサイクルプラントをご提案致します。
臭気対策を施しやすいコンポストプラント TDM
密閉モジュール型コンポストプラント TDMの特徴
- TDMのほとんどは工場で生産され、設置現場では組み立てるだけでよいため、一次発酵のための建屋を必要としません。
- 槽内に攪拌装置や切返し装置を持たないため、これら機械装置のトラブルから開放されます。
- 駆動部分は全て発酵槽外に装備されているため、衛生的、且つ、容易にメンテナンス作業を行なうことができます。
- 槽内の温度を常にモニタリングしながら、発酵に最適な条件を維持できるよう、全自動で運転することが可能です。
TDMは、コンテナ形状の発酵槽と、油圧駆動によるムービングフロア、スパイラルコンベアによる原料投入、切返しのための搬送、排出システムにり構成されており、以下のような工程でコンポストプラントの理想的な強制一次発酵を行います。
1. 原料投入ホッパー
発酵槽前方のコンベアに設けられた投入ホッパーから原料が投入されます。
2. スパイラルコンベアでの発酵槽内への投入
ホッパーに投入された原料は、発酵槽の周囲を取り巻くように配置されたスパイラルコンベアによって、発酵槽の後方・上部に搬送されます。
発酵槽後方・上部から発酵槽内天井部に伸びるコンベアによって原料は発酵槽内に投入されます。
3.発酵槽内での、堆積、発酵と切返し
発酵槽内への原料が完了すると、槽内底部に設けられたエアレーションシステムから新鮮な空気が供給され、槽内上部に設けられた排気管から臭気が吸引されます。
堆積内の温度は常にモニタリングされ、発酵温度に応じてエアレーションと切返しのタイミングがコントロールされます。
発酵槽内底部にはムービングフロアが設置されており、切返し、あるいは排出のタイミングになると、このフロアの動きによって堆積した原料が発酵槽前方へ移動します。
発酵槽前部へ移動した堆積は発酵槽前部のスパイラルコンベアに落下し、落下した原料は再びコンベアで発酵槽後部・上方から発酵槽内に投入されることで切返しが行なわれます。
4.排出
一定期間発酵槽内で滞留したコンポストはスパイラルコンベアで二次発酵ヤードへ搬送されます。
原料から一次発酵までのコンポストの工程は、全て密閉された発酵槽とスパイラルコンベアの中で行なわれるため、機械駆動部は好気発酵の雰囲気に触れることがなく、腐食やダストによるトラブルの可能性がほとんど無くなります。 また、脱臭が必要な空間が、狭く密閉された発酵槽とコンベアシステムに限定されているため、効率よく脱臭を行なうことができます。