バイオガスプラントのメタン発酵槽、ガスホルダーなどのタンク類
ドイツのHenze Harvestore社は、グラスコーティング鋼板による組立式タンクの設計、組立について、豊富な経験を持つタンクビルダーです。
特にバイオガスプラントに関しては、規模が大きくなればなるほど、容量の大きなメタン発酵槽やガスホルダーなどを、グラスコーティングタンク製とすることで、建設コストを大きく削減できるメリットがある反面、その設計には豊富な経験に裏付けされたノウハウが欠かせません。
Henze Harvestore社は、グラスコーティングタンクを利用したバイオガスプラントの建設について、ドイツ国内はもとより、日本、北米などにおいてもも、長年にわたって多数の実績を持っています。
グラスコーティングタンクについて
グラスコーティングタンクは、予め工場でタンクの直径に合わせて曲げられた鋼板にグラスコーティングしたものが、ボルトとシール剤によって組み立てられます。
グラスコーティングはグレードによって工程や厚みが異なりますが、優れた耐食性を持ち、塗料などによる塗装のように定期的な塗り替えなどを必要としません。 コーティングのグレードは4段階あり、タンクの用途によって使い分けます。 最もグレードの高いコーティングでは、pH1-14の範囲の条件にも適応可能です。
また、メタン発酵槽のようにルーフのセンターにミキサーを搭載する場合、そのミキサーの重量や、強風、地震等にも十分に耐えられる強度を有しています。グラスコーティングタンクのメタン発酵槽の組立
グラスコーティングタンクの組み立て方には、タンクの大きさや現場の諸条件によっていくつかの選択肢がありますが、メタン発酵槽を上下に2分割して、ジャッキアップシステムと大型クレーンを使用して組み立てた場合、以下のような手順となります。
1.シリンダ部の組立
2分割したシリンダの下の部分をジャッキアップシステムを使って組立ます。
一番上の段が組みあがると、一段ジャッキアップし、その下の段を組み付ける作業を繰り返します。
2.シリンダ下部の組み上がり
シリンダの下の部分が組みあがると、基礎にシリンダのボトムリングを固定し、ジャッキアップシステムを撤去します。
3.ルーフの組立
シリンダの隣のスペースで、ルーフの部分を組み立てます。
4.ルーフの完成
ルーフが組み上がり、センタのプラットフォームやノズルなどの付属品も全て取り付けられると、クレーンで吊り上げられ、シリンダの下の部分の上に載せられます。
5.シリンダ部の接続
上下のシリンダがつながると、そのフランジがボルトで固定されます。