バイオガスプラントのバイオガス発電、コジェネ設備
バイオガス発電設備には、点火用補助燃料として軽油を使用する、ディーゼルエンジンベースのデュアルフューエルエンジンと、点火プラグを利用し、バイオガスのみを燃料とする、ガス専焼エンジンの2つの異なるタイプのエンジンの選択肢があります。
プラントに最適なバイオガス発電・コジェネ設備は、年間を通じて予想されるガス発生量、設備の運用方法、回収エネルギーの利用方法等を考慮して選定されます。
デュアルフューエルエンジン
デュアルフューエルエンジンは、ディーゼルエンジンをベースにした、バイオガスを燃料として運転するエンジンです。
バイオガスを燃料としていますが、イグニッションのために軽油を使用しますので、軽油のタンクが必要となります。
デュアルフューエルエンジンの主な特徴
- 補助燃料の軽油を必要とする。
- 発電出力が同じ程度のガス専焼エンジンと比較して、発電効率が良い。
- 発電出力が同じ程度のガス専焼エンジンと比較して、イニシャルコストが安い。
- 排出ガス中の有害物質含有量が、ガス専焼エンジンと比較して多い。
- 十分なバイオガスが発生するまでの間、入手し易い軽油のみで発電が可能。
- 一般的な機種レンジ(発電出力)
100 〜 350kW
バイオガス専焼エンジン
天然ガス発電機用エンジンをベースにした、バイオガスのみを燃料とするエンジンです。 イグニッションはスパークプラグで行います。
バイオガス専焼エンジンの主な特徴
- 補助燃料を必要としない。
- 発電出力が同じ程度のデュアルフューエルエンジンと比較して、発電効率が劣る。
- 発電出力が同じ程度のデュアルフューエルエンジンと比較して、イニシャルコストが高い。
- 排出ガス中の有害物質含有量が、デュアルフューエルエンジンと比較して少ない。
- 十分なバイオガスが発生するまでの間、天然ガス(都市ガス)で発電が可能。
- 一般的な機種レンジ(発電出力)
50 〜 2,000kW
バイオガス発電機の基本的な構成
バイオガス発電機は、メーカー、機種によって多少異なる場合がありますが、基本的に以下のような構成になっています。
1.エンジン | 2.発電機 |
3.制御盤 | 4.消音器 |
5.インタークーラー冷却水クーラー | 6.エンジン冷却水クーラー |
7.吸気口 | 8.排気口 |
9.排ガス熱交換器 | 10.プレート式熱交換器 |
11.ガスブロア | 12.バイオガスドライヤー |
*上の図は防音コンテナに収納したバイオガス専焼エンジンの例です。